「エンジニアのためのマネジメントキャリアパス」を読んだのでメモ【書評】
はじめに
エンジニアのためのマネジメントキャリアパスを読んだのでメモする。 読もうと思った動機は以下
- 今後のキャリアパスの選択肢にマネジメントを追加しようと考えていた
- 最近発売されて気になってた
結論
エンジニア集団のチームリーダーからCTOまでで段階的に身につけるべき手法や考えが記載されていた。エンジニア出身のマネージャーが苦手そうな駆け引きやコミュニケーションのノウハウも書かれている本だった。
感想
テックリードの定義を誤解していた。技術的に秀でていて技術で引っ張っていく人をイメージしていたがマネジメント寄りな人だった。 役職が上になるに従って個人の生産性よりチーム/組織の生産性向上が出来そうな動きが求められること、どんなポジションになろうと学びは決して辞めてはならないことを理解できた。また「システムの持続可能性維持作業」技術負債が溜まっているのであればリソースの最低2割を使って返済していくのが良さそうに感じた。 本の後半、経営幹部などの話はピンと来るもの少なかったので別の機会でポジションが変わってから読むと良さそうに感じた。
読書ノート
1章 マネジメントの基本
- 1on1
- 第一の目的:上司と部下の間に人間的な「つながり」を作ること
- 第二の目的:要検討事項について上司と1対1で話合う定期的な場を設けること
2章 メンタリング
- 傾聴スキル
- メンタリングの関係を結ぶことになったら「その関係に対する期待や目標を明確にすること」
- メンターの心得
- 常に好奇心を絶やさずオープンな心で
- 相手の言葉をよく聴き。相手の言葉で話す
- 人脈づくり
- 業界は狭い
3章 テックリード
- 業界は狭い
- 技術力がトップクラスに秀でた人間の職位ではない
- テックリードとは(ソフトウェアの)開発チームに対しる責任を担い、最低でも自身の3割はチームと共にコードを書く作業に充てているリーダーのこと
- (個人ではなくチームの)より大きなスケールで自身の専門知識を駆使してチーム全体の向上を図る立ち位置
- テックリードの役割
- システムアーキテクトとビジネスアナリスト
- 役割:プロジェクトを完遂しデリバリを実現するためにシステムのどこを改変、機能追加すべきか見極めること
- 能力:対象システム全体の構造の十分な把握と複雑なソフトウェアを設計する能力、ビジネス要件に対する理解と要件をソフトウェアに織り込む能力
- プロジェクトプランナー
- 役割:作業をデリバリ可能な単位に大まかに分割すること
- 能力:作業分割、優先順位検討、メンバーの詳しい人物からアドバイスや情報をもらうこと *ソフトウェア開発者兼チームリーダー
- 役割:自らのプログラミング作業をこなしつつメンバーへ課題を伝えたり作業を任せること
- システムアーキテクトとビジネスアナリスト
- 優秀なテックリードとは
- アーキテクチャを把握している
- チームプレイの大切さを心得ている
- 技術的な意思決定を手動する
- コミュニケーションの達人である
4章 人の管理
- 人の管理で求められる主な仕事
- 直属の部下との関係の構築
- 定期的な1対1のミーティング
- キャリアアップや作業進捗状況、改善領域、功績の報奨などのフィードバック
- メンバーの研鑽を要する領域の見極めと、その能力強化
5章 チームの管理
- ITスキルの維持
- コーディングの時間を少しでも確保して続けたほうが管理者の仕事が楽になる
- 厄介な部下への対応
- 迅速な行動が不可欠
- 手段としては「話合う」か「排除(転属)」がある
- 迅速な行動が不可欠
- チームの意思決定
- データ重視の文化を根付かせる
- 顧客に対する共感を深める
- 将来を見据える
- 振り返る
- 「システムの持続可能性維持作業」には2割を
- テスト、レガシーコードの改善、バージョンアップなどを行い老朽化に伴う急激な開発速度減少を回避しましょう
6章 複数チームの管理
仕事の委任の判断基準
頻繁 頻繁ではない 単純 委任 自分でやる 複雑 (慎重に)委任 訓練目的で委任 - 効率化、説明コスト、育成の観点で振り分けは考える
- 肯定的なノー
- 「はい、それでですね」のように肯定形で受け取った後、応える。
7章 複数の管理者の管理
- スキップレベルミーティング
- 2ランク以上離れた部下を管理する手法。直属の部下の直属の部下とのミーティング。
8章 経営幹部
- 経営幹部の職務の4カテゴリー
- 情報の収集・共有
- 注意喚起
- 意思決定
- ロールモデル
- CTOとは?
- その会社が現在の成長段階で必要としている戦略技術系幹部